世界的なブランドを扱っている、自分自身のブランディングも大切に

セールス

メルセデス・ベンツ あざみ野 店長 D・S

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訪問販売職から全く別の世界へ。決め手は面接で出会ったひとりの役員でした

私は現在、メルセデス・ベンツの正規ディーラー(あざみ野店)で店長という責任ある立場を任されています。しかし、前職は全く違う業界で働いていました。大学は教育学部だったので教育業界を中心に就職活動をしており、英会話の教材を扱う出版社に就職しました。子供向けの教材を一軒一軒お客様宅を訪問して販売する仕事だったので、最初は全く興味のなかったお客様ばかりでした。それが、私の話を聞くうちに「ちょっとやってみようかしら」と、気持ちを変えていただけるという、単に物を売る営業ではない楽しさがあったので仕事を続けていました。

私が転職を考えるようになった理由は、転勤が多い仕事だったこと。東北地方を中心に11年間で8回の異動があり、子供が幼稚園に上がる年頃だったこともあり、教育のために住む場所を落ち着かせたいと思ったのです。そのため、実家のあった首都圏に戻ってきました。

転職活動は求人サイトに登録して同じ教育関係や医療系の企業を見ていたのですが、たまたま募集していた「メルセデス・ベンツ」の営業に目が留まりました。特に車が好きというわけではなかったですし、世界的なブランドを扱う会社に少し興味があった程度の気持ちで面接に行きました。

その二次面接で私の人生は変わりましたね。担当してくれた役員(現専務)と話しているうちに「あ、この人と一緒に仕事がしたい」と強く思ったのです。面接の内容は学生時代の部活の話など本当にざっくばらんなことばかりでしたが、この人の下で働けたら楽しいんだろうなと感覚的に思いました。当時34歳だったので転職に対してとても慎重になっていたのですが、付いていきたいと思える人がいるならば未経験である車業界でもやってみたい。そう覚悟を決め、2012年12月に現在働いているメルセデス・ベンツあざみ野店にセールスとして入社しました。

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日々の「気遣い」という種まきは、必ず「信頼」という実を結ぶ

前職では、扱っている商品のことを知らないお客様のもとに直接伺う訪問販売を11年間していたので営業には多少の自信がありました。しかし、当社にセールスとして入社した当初は全く成績が上がりませんでした。お客様の方から来てくださる店舗型の営業なら、ある程度簡単に売れるだろうというのが本心だったので、とても苦労しましたね。ただ、それもそのはず、車の知識がゼロだったので、車検や点検といった基礎的なことから業務知識、専門用語まで勉強することが多かったのです。

さらに難しいと感じたのが、メルセデス・ベンツのオーナーになる方は、経営者などステータスの高い方であるということです。今振り返ると、入社当初は電話の取り方ひとつにしても、私の声のトーンや話し方が雑だったので、今まで私が行ってきた営業スタイルが通用しないと感じました。営業の基本やビジネスの姿勢を1から見直すことはとても大変なことでしたが、同時にそれを乗り越えるやりがいも芽生えてきていました。

最初の1年の壁をなんとか乗り越えることができたのは一緒に働く先輩方の存在があったからでした。どんなに忙しくても1つ聞いたら5、10と丁寧に教えてくれる方がいる。仕事に同席しながら直接指導してくれる方がいる。仕事後に飲みに連れ出してくれて話を聞いてくれる方がいる。そういった先輩たちのおかげで、また頑張ろうと思えましたし、こうやって教えてくれることで自己成長できる近道があることが有り難かったですね。

入社から3年目位でしょうか。少しずつお客様との距離も近くなり、営業の数字も伸び始めました。今までお客様から「営業のあの人」と呼ばれていたのが、直接私の携帯に「Sさん」と連絡が来たときには嬉しかったですね。こまめな訪問や電話でのリスニング、フェアで実際にお会いしての声かけなど、今までコツコツとやってきた種まきが、お客様の信頼という形でようやく実り始めたのだなと実感しました。

その後は新規のお客様だけでなく、今まで担当してきたお客様の買い替えでお手伝いすることも増えましたし、頼られることも多くなりました。経験を重ねていく中でも常に意識しているのは、お客様の質問にはすぐに対応し、安心していただくこと。つまり、信頼関係を何よりも大切にすることです。そういった実績を会社側にも評価していただき、入社7年目でマネージャーを任され、2022年に店長に昇進しました。

あと、入社のきっかけになった専務は……今では私の上司なのですが常に現場にも顔を出してくれる方で、入社以来ずっと私のことを気にかけてくださります。店長になった今でもいろいろなアドバイスをくれるのでとても尊敬していますし、憧れの存在であることは変わりません。

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メルセデス・ベンツに携わっている人間であるということ

店長になった今、あざみ野店をもっとチームワークの良い店舗にしたいと思っています。高級自動車ディーラーの営業というとどうしても個人戦なイメージがあるかもしれませんが、お客様に喜んでいただくという共通の目的が1番にあり、その先に販売があるので、チーム全体で助け合っていける環境を大事にしています。

実際に、私自身も店長という立場ですが、デスクには極力座らずに、部下と一緒に現場に出てお客様と接しています。彼らと一緒に仕事をして、汗をかくことで部下との信頼を築いていけると思うからです。ありきたりではありますが、ひとりひとりの名前を呼んで、「〇〇何か困ってるの?」「〇〇頼んだぞ」など、声かけをするよう心がけています。あとは働きやすい環境がとても大切です。基本的に土日は(店舗に来場される方が多いので)仕事ですが、記念日やお子さんの運動会など大切な日はプライベートを優先するように休みを推奨しています。

私自身の今後についてですが、役職への昇進という道もあると思うのですが......やはり現場が好きで、みんなと一緒に汗をかいていたいと思っているので、当分は店長としてあざみ野店を引っ張っていきたいと考えています。そして、役職に就くとなかなか直接拾うことのできない現場の声を、経営サイドに伝える橋渡しを続けていきたいですね。

最後に、メルセデス・ベンツという世界的ブランドを扱うセールスに転職して一番感じたことは、数千万円の車を売るということは、その金額にふさわしい気遣いやフォローが必要だということです。そういったお客様と接しているという責任は大きいですし、その重圧に耐えることはときに大変です。しかし、「物」だけではなく、「自分自身」を信頼して購入を決めてくれたことは大きな自信と誇りに繋がります。そういった自己成長できる場が、ここにはあると思います。

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みなさまへのメッセージ

メルセデス・ベンツというブランド名を聞くと敷居が高いイメージや入社した後が大変そうだと思う方も少なくないでしょう。しかし、今働いている社員のほとんどが業界未経験者です。自分の成長を楽しみたいという前向きな姿勢がある方ならいくらでもチャンスはありますし、成功するツールは私たちが伝えていきます。そのため、まずは私がそうであったように、やってみようという気持ちがある方に、ぜひチャレンジしてしてほしいですね。

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